ローカルメディアを始める前に考えたい、サイト名・ドメイン名・ロゴの初期設計

ローカルメディアの立ち上げに向けて、資料とノートパソコンを見ながらサイト設計を進める様子

ローカルメディアを始める前に」は、地域に向けた情報発信を一過性の更新で終わらせないために、立ち上げ前に考えておきたいことを整理するシリーズです。今回は、サイト名・ドメイン名・ロゴを立ち上げ初期にどう設計するかについて整理します。

ローカルメディアを立ち上げるとき、最初に悩みやすいのがサイト名です。

地域名を入れるべきか、少し印象に残る名前にするべきか。ドメイン名は短い方がいいのか、ロゴは最初から用意した方がいいのか。考えることは多くあります。

ただし、サイト名・ドメイン名・ロゴは、それぞれを別々に決めるものではありません。読者にどう覚えられるか、取材先や広告主にどう見られるか、検索やSNSでどう届くかまで含めて、立ち上げ初期に一体で設計しておきたい要素です。

この記事では、ローカルメディアを始める前に考えておきたい、サイト名・ドメイン名・ロゴの初期設計について整理します。

サイト名は、読者にどう覚えられるかまで考える

付箋と資料を見ながら整理している様子

ローカルメディアのサイト名は、運営者の好みだけで決めるのではなく、読者や取材先にどう認識されるかまで考えておく必要があります。

立ち上げ初期に確認しておきたいのは、次のような点です。

  • 地域名を入れ、どこのローカルメディアか分かる名前にする
  • 検索されたときに、地域名と媒体名が結びつきやすい名前にする
  • 声に出して読みやすい名前にする
  • 人に伝えるときに違和感のない名前にする
  • パソコンやスマートフォンで入力しやすい文字列にする
  • 読者、取材先、広告主に与える印象を確認する
  • 一度見たときに覚えやすい名前にする

地域メディアの場合、サイト名は「どの地域の情報を扱う媒体なのか」を伝える入口です。地域名が入っていないと、初めて見た読者には対象エリアが伝わりにくくなります。検索面でも、地域名と媒体名が結びつきにくくなり、地域情報を探している人に届きにくくなります。

また、声に出して紹介しやすいかどうかも重要です。取材先に名乗るとき、SNSで紹介されるとき、読者同士の会話に出るときに、言いにくい名前や説明が必要すぎる名前は広がりにくくなります。

サイト名は、媒体の第一印象を決める要素です。見た目の好みだけでなく、地域名との結びつき、覚えやすさ、伝えやすさ、信頼感まで含めて、立ち上げ初期に整理しておくことが大切です。

ドメイン名は、あとから変えにくい事業資産

ローカルメディアのドメイン名について、資料を見ながら事業判断を行う様子

サイト名の候補が決まったら、早い段階でドメイン名が取得できるかを確認しておく必要があります。ドメインは早い者勝ちのため、他の人に取得されている場合、同じ文字列では取得できません。

ローカルメディアでは、ドメイン名にも地域名や媒体名が分かる要素を入れておくと、どの地域の情報サイトなのかが伝わりやすくなります。拡張子は、一般的に見慣れていて信頼感のある .com、または日本国内向けであることが伝わりやすい .jp が候補になります。EC色の強い媒体であれば、.net も選択肢に入ります。

注意したいのは、ドメイン名は基本的に「あとから気軽に変えるものではない」という点です。ドメインを変更すると、URLが変わるだけでなく、検索エンジンからは別の新しいサイトとして認識されるリスクがあります。結果として、これまで積み上げてきた記事や検索評価を、もう一度育て直すことになりかねません。

また、過去の記事に貼られたリンク、SNSで共有されたURL、名刺やチラシに掲載したURL、取材先や広告主に送った資料にも影響します。技術的にはリダイレクトなどの移転設定もできますが、立ち上げ初期のローカルメディアにとっては大きな負担です。

だからこそ、「長く使えるか」「人に伝えやすいか」「媒体の方向性とずれていないか」は、取得前に確認しておきたいところです。

ロゴデザインは、小さく使われる場面まで想定する

紙の資料とタブレットを使いながら作業する様子

ローカルメディアのロゴは、サイトのヘッダーだけで使うものではありません。SNSのアイコン、ファビコン、名刺、資料、取材時の案内、バナー画像など、さまざまなサイズや媒体で使われます。

近年のロゴは、モノクロでも成立するシンプルな設計や、英字を取り入れたすっきりした表現が多く見られます。色数が多いほど良いわけではなく、むしろ小さく表示したときに読めるか、印刷したときに潰れないか、背景が変わっても使いやすいかが重要です。

特に、細かすぎる装飾や複雑なイラストを入れたロゴは、ファビコンやSNSアイコンでは判別しづらくなります。名刺や資料に小さく印刷したときにも、線が潰れてしまうことがあります。

日本語のロゴが悪いわけではありません。ただし、日本語だけで構成すると、どうしても「文字情報」として見えやすくなります。媒体の印象を記号として残したい場合は、英字表記、シンボル、短い表記なども含めて、視覚的に覚えられる形を検討するとよいでしょう。

ロゴは、媒体の世界観を伝えるだけでなく、さまざまな場面で使い続けるための実務的な設計物です。見た目の好みだけでなく、縮小時の見え方、印刷時の再現性、サイト名やドメイン名との一貫性まで確認しておくことが大切です。

ローカルメディアの内容を、整理したい方へ

社会事業開発ACTIONでは、ローカルメディアのコンセプト設計、サイト名・ドメイン名・ロゴの整理、発信テーマや導線設計までを含めて、目的に合わせたメディア立ち上げの設計を行っています。

ローカルメディアを始めたいものの、何から決めればよいか、どこまで準備すればよいか迷っている方は、お問い合わせフォームよりご相談ください。

次回は、ローカルメディアを誰に届けるのかを明確にするために、立ち上げ初期に考えておきたいペルソナ設定について整理します。


CONTENTS
ローカルメディアを始める前に考えたい、サイト名・ドメイン名・ロゴの初期設計
ローカルメディアは誰に届けるのか。市民全員では届かないペルソナ設定
ライバルリサーチで、ブルーオーシャンを見つける。ローカルメディア立ち上げ前の競合分析


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堀 寛未

社会事業開発ACTION代表。大阪府枚方市を拠点に、広報・ブランド設計・情報発信支援を行っています。ローカルメディア「Re:HIRAKATA」では、取材・記事制作・発信設計を一貫して担い、事業や地域の取り組みを、伝わる言葉と構成に整えることを得意としています。

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